Loopcloud|タグ検索を深掘り活用(AI検索・類似サンプル応用ガイド)
こんにちは、kawaharaです。
この記事では、Loopcloudのタグ検索をワンランク深く使いこなす方法を、AI検索機能や類似サンプル機能と組み合わせながら解説していきます。
なんとなく「kawaii」「lofi」といったキーワードで探すだけだと、毎回同じような音ばかりに出会ってしまいがちです。ですが、タグ検索を少しだけ工夫してあげると、“今ほしいニュアンスにぴったりの音”へ、ほぼ一直線で辿りつけるようになります。
今回は、結論 → 理由 → 手順 → まとめの流れで、タグ検索・AI検索・類似サンプルの3つを、初心者の方でも真似しやすい形で整理していきます。
結論:タグ検索+AI+類似サンプルで「探す時間」を一気に減らす
最初に結論からお伝えすると、Loopcloudでのサンプル探しは、
- タグ検索で大まかな方向性を決める
- AI検索で「言葉にしづらいニュアンス」を補う
- 類似サンプルで「これ、いいな」と思った音を横に広げる
という3ステップで探すと、毎回ゼロから検索するよりも圧倒的に早く、統一感のある素材セットを集めることができます。
イメージとしては、
- タグ検索:ショッピングモールの「フロアを選ぶ」イメージ
- AI検索:店員さんに「こういう雰囲気の服ありますか?」と相談するイメージ
- 類似サンプル:気に入った服を見つけて「色違い・形違い」を見せてもらうイメージ
という感じです。この3つを組み合わせることで、探す時間を減らしつつ、曲全体の統一感もアップさせていきましょう。
タグ検索を一段深く使う基本:2〜3個に絞る+除外で整理する
まずは、基礎となるタグ検索の部分を「深掘り仕様」にアップデートしていきます。
タグは欲張りすぎず「2〜3個」に絞る
Loopcloudの検索バーのすぐ下(もしくは左側)には、ジャンルや楽器などのタグフィルターが並んでいます。ここでやりがちなのが、
- kawaii / future bass / cute / pluck / lead / chord ... とタグを付けすぎてしまう
タグが多すぎると、
- ヒット件数が極端に少なくなる
- 本当は合うサンプルまで絞り落としてしまう
という状態になりやすいです。そこで、最初の目安としては、タグは2〜3個までに絞るのがおすすめです。
例:
- kawaii系Future Bassのリードを探したい → 「future bass」「lead」「synth」
- lofiドラムループを探したい → 「lofi」「drums」
このくらいの絞り方からスタートして、そこから“もう少し甘く”“もう少し暗く”と微調整していくイメージです。
除外タグ・フィルターで「いらない要素」を消す
次に大事なのが、「欲しいもの」だけでなく「いらないもの」をはっきりさせることです。
Loopcloudのバージョンによって表示位置は変わりますが、多くの場合、
- 検索バー付近にある「Filters(フィルター)」
- Key(キー)、BPM(テンポ)、Type(ループ/ワンショット)などの絞り込み
から、不要なものを外していくことができます。
例えば、
- ボーカル入りのループは今はいらない → Type から「Vocals」をオフにする
- BPM 150前後のFuture Bassだけ欲しい → BPMを「145〜155」あたりに絞る
- マイナーキーだけ欲しい → Keyフィルターで「minor」のみ選択
こうすることで、同じタグでも「今の曲に合う候補」だけが残るようになります。
AI検索で「言葉にならないイメージ」を補う
次に、LoopcloudのAI検索機能を使って、タグだけでは出てこないニュアンスを補っていきます。
AI検索の基本的な使い方
Loopcloudの上部にある検索バーには、バージョンによっては「AI」や「Describe your sound...」といったテキストが表示されていることがあります。ここに、英語で「欲しい雰囲気」を文章で入力すると、AIがそれに近いサンプルを提案してくれます。
操作イメージ:
- 画面上部の検索バーをクリック
- 「cute bright future bass lead」「warm cozy lofi piano」など、欲しい雰囲気を英語で入力
- Enterキー、もしくは検索アイコン(虫眼鏡)をクリック
このとき、すでに絞っているタグフィルターと組み合わせてAI検索を使うと、より狙った結果になりやすいです。
AI検索に入力する「イメージワード」のコツ
AI検索に入れる文章は、難しい英文である必要はありません。「ジャンル+雰囲気+用途」くらいの組み合わせでOKです。
- 例1:kawaii future bass drop lead bright cute
- 例2:lofi chill drum loop soft warm
- 例3:ambient pad dreamy space intro
日本語のままだとヒットが弱くなることがあるので、英語の形容詞(bright / warm / dreamy / dark / punchy など)を入れてあげると、AIがイメージを掴みやすくなります。
類似サンプル機能で「これ好き」を一気に増やす
タグとAI検索で「これいいな」と思うサンプルが見つかったら、そこで終わりにせず、類似サンプル機能を使って、同じ系統の音をまとめて集めていきます。
類似サンプルの呼び出し方(例)
バージョンによって表記は変わりますが、多くの場合、サンプル一覧で
- サンプル名を右クリック(もしくは「…」メニュー)
- メニュー内の「Find Similar」「Similar Sounds」などを選択
といった手順で、そのサンプルに似ている音だけを一覧表示できます。
このとき、
- Key(キー)やBPMのフィルターをオンにしておく
- Type(ループ/ワンショット)を曲に合わせて指定しておく
ことで、曲にそのまま使いやすい候補だけを集めることができます。
気に入ったセットは「お気に入り」や「コレクション」で保存
類似サンプルから気に入ったものがいくつか見つかったら、
- ⭐マーク(Favorite)をクリックしてお気に入り登録
- 自分用の「kawaii_lead_set」「lofi_drum_kit」などのコレクションにまとめる
といった形で保存しておくと、次回からは検索せずに、コレクションからすぐ呼び出せるようになります。
実践:タグ×AI×類似サンプルを組み合わせる時短ルーティン
ここまでの内容を、実際の制作フローに落とし込んでみます。Future Bassとlofi、それぞれの例で見てみましょう。
例1:kawaii Future Bassのリードを探す手順
目的:明るくて可愛いFuture Bassのドロップ用リードを見つけたい場合。
- ① タグを設定
→ 左側のタグから「future bass」「lead」「synth」を選択 - ② フィルターで曲に合わせる
→ BPMを「145〜155」に設定、Keyを「F minor」など曲に合わせて指定 - ③ AI検索でニュアンスを追加
→ 検索バーに「cute bright future bass drop lead」と入力して検索 - ④ 気に入ったサンプルを再生
→ 「これだ!」と思うものがあったら右クリック → 「Find Similar」 - ⑤ 類似サンプルから3〜5個ピックアップ
→ メロディのバリエーションや、レイヤー用として選ぶ - ⑥ お気に入りやコレクションに保存
→ 「kawaii_fb_lead_2025」のような名前でまとめておく
この流れをテンプレ化しておくと、新曲のたびに探し直さず、「自分の定番リードセット」からスタートできます。
例2:lofiビート用のドラムセットを揃える手順
目的:落ち着いたlofiチルビートのドラムループとワンショットをまとめて探したい場合。
- ① タグを設定
→ 「lofi」「drums」を選択、Typeは最初「loops」に絞る - ② フィルターでテンポを揃える
→ BPMを「70〜90」あたりに設定 - ③ AI検索で質感を指定
→ 「warm cozy lofi drum loop soft」と入力して検索 - ④ 気に入ったループを再生し、「Find Similar」で類似ループを表示
- ⑤ 同じ系統のキック・スネア・ハイハットを個別に探したい場合、Typeを「oneshots」に切り替え、同じタグ+AIワードで再検索
- ⑥ 見つけた素材を「lofi_drum_kit_2025」などのコレクションにまとめる
このやり方なら、“同じ世界観のドラムセット”を一度で組み上げられるので、曲ごとの仕上がりも安定しやすくなります。
よくあるつまずきポイントと対策
最後に、タグ検索やAI検索を使っていて、初心者の方がつまずきやすいポイントと、その対策をまとめておきます。
検索してもヒットが少ない/ゼロになる
原因として多いのは、
- タグやフィルターを付けすぎている
- BPMやKeyがピンポイントすぎる
この場合は、
- タグを一度リセットして「2〜3個だけ」に戻す
- BPMの範囲を広げる(例:120〜150 → 110〜160)
- Keyを「F minor」だけでなく「All minor」にしてみる
といった形で、“厳しすぎる条件”を緩めてあげると、候補が一気に増えます。
AI検索の結果がイメージと違う
AI検索は便利ですが、入力する文章によっては「ちょっと違う…」という結果になることもあります。このときは、
- 形容詞を変えてみる(bright → soft / hard / punchy など)
- 用途を追加してみる(lead / pad / background / intro など)
- ジャンル名を一度消して、雰囲気ワードだけにしてみる
といった形で、一語だけ変えたバリエーションを試すのがおすすめです。AIとの「会話」を重ねるイメージで、少しずつ近づけていきましょう。
まとめ:タグ検索を「自分専用ライブラリ」に育てよう
今回は、Loopcloudのタグ検索を深掘りする方法として、
- タグは2〜3個に絞り、フィルターで不要なものを外す
- AI検索で「雰囲気」や「用途」を文章で指定する
- 類似サンプル機能で「これ好き」を横展開していく
- 気に入ったセットはお気に入り・コレクションで保存する
という流れを紹介しました。
最初は少し手順が多く感じるかもしれませんが、一度「自分の定番セット」ができてしまえば、次からは検索のたびに迷う時間がぐっと減ります。
ぜひ、いつものサンプル探しに、タグ検索・AI検索・類似サンプルを少しずつ取り入れてみてください。Loopcloudが、“毎回宝探しをする場所”から“自分専用のライブラリ”に近づいていくはずです。

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