Loopcloud|Future Bassサンプルの探し方・選び方(初心者向けガイド)
こんにちは、kawaharaです。
この記事では、サンプル素材サービスのLoopcloudを使って、Future Bass(フューチャーベース)向けのサンプルを効率よく探す方法を初心者向けにまとめました。
Future Bassは、ふわっとしたシンセコードと、うねるベース、キラキラしたリードやボーカルチョップが特徴的なジャンルです。とはいえ、「どのタグで検索すればいいの?」「どの素材から集めればいい?」と迷いやすいジャンルでもあります。
イメージとしては、「必要なパーツが決まったレゴブロックを、色とサイズで仕分けしながら集めていく」ような感覚で素材を選んでいくと、とてもスムーズです。
本記事では、
- Future Bass向け素材選びの結論と考え方
- LoopcloudでのBPM・キー設定のコツ
- Future Bassに相性のよい検索タグ・キーワード例
- 1曲分のパーツを揃える具体的な手順
- よくある失敗と、Future Bassらしさを出すちょっとしたコツ
の流れで、結論 → 理由 → 手順 → まとめという構成で解説していきます。
Future Bass向け素材選びの結論:まずは「4つのパーツ」を揃える
最初に結論からお伝えすると、Future Bassでは、次の4つのパーツを意識して素材を探すのがおすすめです。
- ① シンセコード/和音(Chords / Pads) … 曲の「土台」となるコード感
- ② リード/ボーカルチョップ(Leads / Vocal Chops) … キャッチーなフレーズ部分
- ③ ドラム&ベース(Drums & Bass) … ノリとグルーヴを作るリズム隊
- ④ 効果音・フィル(FX / Fills) … 展開をつなぐ上昇音やインパクト用素材
この4つを意識しておくと、Loopcloud上で「今はどのパーツを探しているのか」がハッキリし、検索の迷子になりにくくなります。
なぜ4つのパーツに分けて考えると良いのか
Future Bassの楽曲は、料理でいうところの「メイン・ソース・付け合わせ・香辛料」のように、役割が分かれています。
Loopcloudでいきなり全部の素材を探そうとすると、
- ドラムだけ大量に集まってしまう
- コードとリードがケンカしてしまう
- FXばかり増えて、肝心の土台がない
という状態になりがちです。
そのため、「今はコード」「次はドラム」と、役割ごとに探す順番を決めることで、バランスよく素材を揃えやすくなります。
Loopcloudの準備:Future Bass向けのBPM・キーを先に決める
次に、Loopcloudで素材を探す前の準備を整えます。ここをサボると、あとでDAW(Logic Proなど)に並べたときに音が合わず、ミスマッチな素材だらけになってしまいます。
最初にBPMとキー(調)をざっくり決めておくことで、Future Bassらしい統一感が出やすくなります。
ステップ1:BPMをFuture Bass向けに設定する
Future Bassは、だいたいBPM 140〜155前後で作られることが多いです。まずはLoopcloud上でテンポを仮決めしておきましょう。
- Loopcloudを起動
- 画面上部中央にある「BPM表示欄」を確認
- BPMを「150」前後に入力(または+/−ボタンで調整)
- DAW側(Logic Proなど)も同じBPMに合わせておくと◎
これで、試聴するループやワンショットがFuture Bassに合いやすいテンポ帯になります。
ステップ2:キーとKey Lock機能で調をそろえる
次に、曲のキー(調)を決めます。Future Bassでは、
- Cm / Dm / Em / Fm あたりのマイナーキー
がよく使われます。ここでは例として「Fm」にしてみます。
- Loopcloud画面上部右側の「KEY」フィルターをクリック
- ドロップダウンから「Fm」を選択
- 必要に応じて「Key Lock」ボタンをオンにしておく(試聴時にキーを自動変換)
こうしておくと、試聴するコードやメロディのループが、だいたい同じキーで鳴ってくれるので、曲のイメージを作りやすくなります。
Future Bassに相性のよい検索タグ・キーワード例
ここからは、Loopcloudで実際に使える検索タグ・キーワードを紹介します。タグによっては英語表記のみの場合もあるので、英単語ベースで覚えておくのがコツです。
検索バーは、Loopcloud画面上部中央の「Search…」と書かれた部分です。ここにキーワードを入力し、左側のタグフィルターと組み合わせて絞り込みます。
① シンセコード・和音ループ向けタグ
Future Bassらしいふわっとした和音を探すときにおすすめの検索キーワードです。
- 「future bass」(ジャンルタグ)
- 「chord」 / 「chords」
- 「saw chord」(サウンドのキャラクター)
- 「plucky」(プラック系シンセ)
- 「lush」 / 「wide」(広がりのあるパッド系)
左側のタグフィルターで、
- 「Loops」を選択
- 「Instruments」から「Synth」「Keys」などを選択
と組み合わせると、Future Bassらしいコードループだけを効率よく試聴できます。
② ドラム・ベース向けタグ
ドラムは、Future Bassらしい重めのキックと、軽快なスネア/クラップがポイントです。
- 「future bass drums」
- 「trap drums」(近いニュアンスのものも多い)
- 「snare build」 / 「snare roll」(ビルドアップ用)
- 「808 bass」 / 「reese bass」(うねるベース系)
左側のフィルターで、
- 「Drums」「Bass」をチェック
- 「One Shots」と「Loops」を必要に応じて切り替え
といった絞り込みをすると、ビートに必要な素材だけを一覧で見やすくなります。
③ リード・ボーカルチョップ向けタグ
Future Bassの「泣き」の部分を作るのが、リードシンセやボーカルチョップです。
- 「lead」 / 「synth lead」
- 「vocal chop」 / 「vox」
- 「female vocal」 / 「hook」 / 「phrase」
- 「cute」 / 「kawaii」(kawaii系寄りにしたいとき)
ボーカル系を探す場合は、左メニューの「Vocals」をオンにしておくと効率的です。Future Bass特有のキラキラしたトップラインを作りたいときは、このあたりのタグをいくつか組み合わせて試してみてください。
実践編:1曲分のFuture Bass素材を揃える手順
ここからは、実際にLoopcloudを操作しながら1曲分の素材を揃える流れをステップ形式で解説します。
ステップ1:コードループを1〜2個決める
まずは曲の世界観を決めるコードループから探します。
- 検索バーに「future bass chords」と入力
- 左側のタグで「Loops」「Synth」を選択
- 上部の「BPM」と「KEY(例:Fm)」を設定した状態で試聴
- 気に入ったものは、右側のスターアイコン(お気に入り)をクリックして保存
この段階では、「これはメインのドロップに使えそう」なコードループを1〜2個だけ決めるイメージです。
ステップ2:キック・スネア・ハイハットを揃える
次に、Future Bass向けのドラムキットを集めます。ループでもOKですが、ワンショット(One Shots)で揃えておくと、細かいリズムの組み立てがしやすくなります。
- 検索バーに「future bass drums one shots」などと入力
- 左側で「One Shots」「Drums」をチェック
- 「Kick」「Snare」「Clap」「Hi-hat」などカテゴリごとに視聴
- 気に入った音をお気に入りに入れる or DAWにドラッグ&ドロップ
Future Bassでは、少し長めで太いキックと、軽めでパチっとしたスネア/クラップの組み合わせがよく合います。
ステップ3:リードシンセ・ボーカルチョップを追加
土台が決まったら、メロディを担うリードやボーカルチョップを探します。
- 検索バーに「vocal chop」または「future bass lead」などを入力
- タグで「Loops」+「Vocals」や「Synth」を選択
- コードループを再生しつつ、上の「SYNC」ボタンを使ってテンポを合わせながら試聴
- コードループと一緒に鳴らしたときに気持ちいいものを優先的にピック
このときも、Keyフィルターを「Fm」など曲のキーに合わせておくと、ミスマッチが減ります。
ステップ4:FX・ビルドアップ系素材でメリハリをつける
最後に、曲の展開にメリハリをつけるFX(効果音)やビルドアップ素材を探します。
- 検索バーに「riser」 / 「impact」 / 「downlifter」などを入力
- タグで「FX」カテゴリをオン
- ビルドアップ用には「snare roll」「snare build」も試す
こうして、
- コードループ
- ドラム&ベース
- リード/ボーカルチョップ
- FX・ビルドアップ
の4パーツが揃えば、Future Bassの骨組みはほぼ完成です。
よくある失敗と、Future Bassらしさを出すコツ
最後に、LoopcloudでFuture Bass向け素材を探すときにありがちな失敗例と、その回避策を紹介します。
失敗①:いろんなパックに手を出しすぎて統一感がなくなる
Future Bassはサウンドの統一感がとても大事です。あれもこれもと別々のパックから1個ずつ集めると、質感の違いが目立ちやすくなります。
対策としては、「このパックの音が好き!」と思えたら、そのパックを中心にまず1曲分の素材を揃えるのがおすすめです。
失敗②:BPM・キーをバラバラに集めて後で苦労する
最初にBPMやキーを決めず、
- BPM 90のループ
- BPM 150のループ
- キー不明のワンショット
といった素材を混在させてしまうと、DAWでの調整が大変になります。
この記事の前半で紹介したように、LoopcloudのBPM・KEYフィルターとKey Lock機能を活用し、最初から「同じBPM帯・同じキー」で揃えることを意識しましょう。
失敗③:Future Bass特有の「揺れ」や「サイドチェイン感」が足りない
素材の選び方だけでなく、後処理(サイドチェインやモジュレーション)もFuture Bassらしさには重要です。
Loopcloudで、
- 「sidechain」や「pump」などのキーワード
- モジュレーションが強めのシンセループ
を中心に探し、DAW側ではサイドチェイン・コンプレッサーをうまく組み合わせると、Future Bassらしいうねるグルーヴが出しやすくなります。
まとめ:LoopcloudでFuture Bass素材を探すチェックリスト
最後に、この記事の内容をチェックリストとしてまとめます。
- ✓ まずBPM(例:150)とキー(例:Fm)を仮決めしたか?
- ✓ コードループを1〜2個選び、曲の雰囲気を固めたか?
- ✓ キック・スネア・ハイハットを同じパック中心で揃えたか?
- ✓ リードシンセ・ボーカルチョップを、コードと一緒に鳴らして試聴したか?
- ✓ FX・ビルドアップ素材で、展開のメリハリをつける準備ができているか?
- ✓ パックを増やしすぎず、統一感を優先して素材を選べているか?
このチェックリストを意識しながらLoopcloudを触っていくと、Future Bass向けの素材探しが「なんとなく」から「狙って選ぶ」状態に近づいていきます。
Future Bassのリフ作りや、実際のアレンジ方法についても別記事で解説しているので、ぜひあわせて読んでみてください。

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