kawaii Future Bassリフの作り方|DTM初心者向けステップガイド
こんにちは、kawaharaです。
この記事では、kawaii Future Bassでよく聞く「キラキラしたリフ」を、DTM初心者でも作れるようにステップごとに解説します。
難しい音楽理論はできるだけ省きつつ、Logic Proの操作と実際の打ち込み手順を中心に、「こうすればそれっぽくなるよ」という具体的なコツをまとめました。
「コードはなんとなく並べられるけど、リフがダサくなる」「kawaii感が出ない……」と感じている方の、次の一歩になればうれしいです。
結論:kawaii Future Bassのリフは「シンプル+装飾」で作る
最初に結論からお伝えすると、kawaii Future Bassのリフは「シンプルな骨格」+「少しの装飾」で作ると失敗しにくいです。
いきなり複雑なフレーズを作ろうとすると、音が多すぎてゴチャゴチャしがちです。まずはコードトーンだけで1〜2小節の短いフレーズを作り、そこからオクターブ・装飾音・シンコペーション(ズレたリズム)を足していくイメージで組み立てていきます。
料理でいうと、まずは「塩+胡椒だけのシンプルな味付け」を作ってから、あとでソースやハーブを足していくイメージです。土台がシンプルなほど、上に乗せるkawaiiな要素が映えるようになります。
この記事でやること
この記事では、次の流れでリフ作りを進めていきます。
- コード進行とスケール(使える音のセット)を決める
- コードトーンだけで「骨格リフ」を作る
- リズムのズレ(シンコペーション)でkawaii感を出す
- オクターブと装飾音で立体感をつける
- サウンド選び&レイヤーで仕上げる
それぞれLogic Proの具体的な操作手順も書いていくので、画面を見ながら一緒に打ち込んでみてください。
準備①:コード進行とスケールをざっくり決める
まずは、リフの土台になるコード進行とスケール(使える音の範囲)を決めます。Future Bassでは、
- key:Fメジャー / Gメジャー / Aフラットメジャー など
- 進行:IV → I → V → vi や I → V → vi → IV など
のような、明るめでちょっと切ない進行がよく使われます。
Logic Proでのコード進行の準備手順
ここでは例として、Key:Fメジャー、進行:F → C → Dm → B♭(I → V → vi → IV)を使ってみます。
- ① Logic Proを開き、上部メニューの「ファイル」→「新規」から新しいプロジェクトを作成
- ② 「ソフトウェア音源」を選び、パッド系やシンプルなピアノを読み込む
- ③ メインウィンドウ上部のテンポ表示をクリックし、140〜150 BPMあたりに設定(Future Bassの定番)
- ④ キーボードショートカット「⌘+K」で「ミュージカル・タイピング」を開き、ざっくりコードを鳴らして雰囲気をチェック
- ⑤ コードが決まったら、リージョンを作成し、ピアノロールでF、C、D、B♭のコードを4小節分打ち込む
このコードトラックは「土台」なので、後でミュートしてもOKです。リフはこのコード進行の上で動くイメージで作ります。
ステップ1:コードトーンだけで「骨格リフ」を作る
次に、リフの一番シンプルな形=骨格を作ります。ここでは、
- 使う音はコードトーンのみ(例:Fコードなら F・A・C)
- 長さは1〜2小節
- リズムは16分音符ベース+休符少なめ
というルールにすると、迷いにくくなります。
Logic Proで骨格リフを打ち込む手順
- ① 新しくソフトウェア音源トラックを作成し、リード用シンセ(saw系・square系など)を読み込む
- ② 1〜2小節分のMIDIリージョンを作成し、ダブルクリックしてピアノロールを開く
- ③ グリッドの設定をピアノロール右上で「1/16音符」にする
- ④ Fコードの小節では、F・A・Cの中から好きな音を選び、16分音符で「タタタ・ターン」のようなパターンを作る
- ⑤ 1小節できたら、それを他のコード(C / Dm / B♭)のコードトーンに合わせてコピー&移調する
この段階では「ちょっと単調かな?」くらいでOKです。あとから装飾していくので、まずはシンプルで分かりやすいリズムを優先しましょう。
ステップ2:シンコペーションで「kawaiiなノリ」を作る
kawaii Future Bassのリフは、少し前のめりだったり、拍の裏にアクセントが来ることが多いです。これが「ふわっとした浮遊感」や「ポップな跳ね」を生み出しています。
ここでは、さきほど作った骨格リフの一部をわざと拍からズラすことで、シンコペーションを作っていきます。
シンコペーションを作る操作手順
- ① ピアノロールで、リフの中から2拍目や4拍目の頭にあるノートを選ぶ
- ② そのノートを右方向に1つ分(16分音符1マス)ずらす
- ③ ずらしたことで空いたスペースに、短いノート(16分)や休符を入れて、リズムの「間」を作る
- ④ 1〜2ヶ所シンコペーションを入れたら、ループ再生してノリを確認する
イメージとしては、「全部をズラす」のではなく、1小節に1〜2ヶ所だけ、拍の裏でアクセントを作るくらいがちょうど良いバランスです。
ステップ3:オクターブと装飾音で立体感を出す
骨格とリズムが決まったら、次はオクターブ移動と装飾音で「kawaii感」や「浮遊感」を足していきます。
難しく考えず、
- メロディの山(高くしたいところ)=1オクターブ上にコピー
- 音と音の間に、隣のスケール音を短く挟む(経過音)
という2つだけ意識すればOKです。
オクターブと装飾音の打ち込み手順
- ① ピアノロールで、メロディの中で一番盛り上げたいノートを選ぶ(たとえば小節の終わりや、コードチェンジ直前の音)
- ② 選んだノートをOption+ドラッグでコピーし、キーボードの矢印キーで12半音上(1オクターブ)に移動する
- ③ オクターブ上のノートは、やや短め(たとえば16分〜8分)にして、軽く跳ねるような印象にする
- ④ 2つのノートの間に、スケール上の隣の音(例:F→G→A など)を短く挟み、装飾的な経過音にする
やりすぎるとメロディがごちゃごちゃしてしまうので、1小節につき1〜2ヶ所だけ装飾を入れるくらいがちょうど良いです。
ステップ4:サウンド選びとレイヤーで「kawaiiっぽさ」を強調
同じリフでも、使う音色によって印象はガラッと変わります。kawaii Future Bassでは、
- 柔らかいsawリード(フィルター少し閉じ気味)
- 丸いsquareリード+少しだけポルタメント
- ベル系・マレット系の高音を薄く重ねる
といったサウンドを2〜3枚レイヤーすることが多いです。
Logic Proでリフ用レイヤーを作る手順
- ① いま作ったリフのリージョンをOption+ドラッグでコピーし、別トラックに複製する
- ② 1つ目のトラック:メインリード(saw系)。フィルターのカットオフを中くらいまで下げ、レゾナンスは控えめ
- ③ 2つ目のトラック:ベル系やマレット系の音色。音量を-10〜-15dBくらい下げて、上の帯域だけにうっすら乗るようにする
- ④ 必要に応じて、3つ目のトラックにサイドチェイン強めのリードを重ねて、ドロップ感を強調する
- ⑤ 各トラックのパンを左右に少し散らして、ステレオ感を出す
このとき、各トラックの音量を「単体で聴くと少し物足りない」くらいにしておくと、全体で鳴らしたときにちょうど良いバランスになります。
ステップ5:オートメーションとエフェクトで「動き」をつける
最後に、フィルターやボリュームのオートメーション、リバーブ・ディレイなどで、リフに「動き」と「奥行き」をつけていきます。
オートメーションでリフを生き生きさせる手順
- ① キーボードショートカット「A」を押して、オートメーション表示をオンにする
- ② トラックヘッダのオートメーションパラメータをクリックし、「チャンネルEQ」や「フィルター」のカットオフを選択
- ③ 曲の盛り上がりに向かって、カットオフが少しずつ開いていくようなカーブを描く
- ④ センドでリバーブBusとディレイBusを作成し、リフのトラックから軽く送る(-15〜-10dB程度)
- ⑤ フレーズの終わりだけ、リバーブ量を増やすオートメーションを書いて「余韻」を強調する
オートメーションを加えることで、同じリフでも展開ごとに印象を変えられるので、曲全体のストーリーも作りやすくなります。
よくある失敗パターンと回避方法
最後に、kawaii Future Bassのリフ作りで初心者がハマりやすい落とし穴と、その回避方法をまとめておきます。
① 音数が多すぎて、ごちゃごちゃする
- 原因:最初からスケールの全ての音を使おうとしてしまう
- 対策:最初はコードトーンだけで作る。装飾音は1小節に1〜2音だけ
② ベースやコードとぶつかってしまう
- 原因:リフを低い音域に置きすぎて、ベースと被っている
- 対策:リフは中〜高音域(C4〜C6付近)を中心に配置する
③ ずっと同じで飽きてしまう
- 原因:4小節まるごと同じリフをループしている
- 対策:2小節ごとに最後の1拍だけ変える、オクターブを一部だけ上げるなど「小さい変化」を入れる
迷ったときは、一度装飾をすべて消して、骨格リフに戻るのがおすすめです。土台が気持ちよく鳴っているかを基準にすると、軌道修正しやすくなります。
まとめ:まずは「1つのリフ」を完成させてみよう
今回は、kawaii Future Bassで使えるリフの作り方を、
- コード進行とスケールを決める
- コードトーンだけで骨格リフを作る
- シンコペーションでノリを作る
- オクターブと装飾音でkawaii感を足す
- サウンド選び・レイヤー・オートメーションで仕上げる
という流れで紹介しました。
最初から完璧なリフを作ろうとせず、まずは1つ、自分なりに「これなら好き!」と思える短いフレーズを完成させることが大切です。
その1つをコピー&少しアレンジしていくだけでも、1曲分の素材になってくれます。少しずつ試しながら、自分だけのkawaii Future Bassリフを育てていきましょう。

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