Loopcloud vs サンプルパック|DTM初心者はどっちを選ぶべき?
こんにちは、kawaharaです。
DTMを始めると、まず迷うのが「音源をどう集めるか」という問題です。最近はLoopcloudのようなサブスク型サービスと、昔ながらの買い切りサンプルパックの両方が選べるようになり、どちらを使うべきか悩む方も多いと思います。
この記事では、Loopcloudとサンプルパック(買い切り)を「結論→理由→実践手順→まとめ」の流れでわかりやすく比較していきます。DTM初心者さんが、ムダな出費を抑えつつ、自分に合った音源集めのスタイルを選べるようになることがゴールです。
Loopcloudカテゴリの中でも、音源選びの考え方の“土台”になる内容なので、長く使える基礎知識として押さえておいてください。
この記事はカテゴリの基礎記事です。
結論:最初は「Loopcloud+必要なパックを少しずつ」が安心
最初に結論からお伝えすると、DTM初心者さんには「Loopcloudでサンプルを試しながら、本当に気に入ったパックだけ少しずつ買う」スタイルがおすすめです。
理由はシンプルで、
- Loopcloudは月額でたくさん試せるので、「買ってみたけど使わなかった…」を減らせる
- それでも長く使い回したいサンプルは、買い切りパックで持っておくと安心
- この組み合わせなら、コスパと自由度のバランスが良い
イメージとしては、Loopcloud=図書館のようにたくさん試せる場所、サンプルパック=「これは一生使う」と決めた本を買って自宅に置いておく感じです。
ここからは、なぜこの結論になるのか、初心者さんにもわかるように丁寧に見ていきます。
Loopcloudとサンプルパックの違いをざっくり整理
用語の整理:Loopcloudとは?サンプルパックとは?
まずは、言葉の意味をざっくり整理しておきます。
- Loopcloud:月額(または年額)のサブスクで、クラウド上の膨大なサンプルを試聴しながら必要な分だけダウンロードできるサービス
- サンプルパック(買い切り):特定のジャンルやテーマのループ・ワンショットがひとまとめで売られているパック。一度購入すればそのパックの中身はずっと使える
どちらも「オーディオ素材集」という点では同じですが、お金の払い方と、素材の選び方の自由度が大きく違います。
料金とコスパのイメージ
お金のかかり方を比べると、だいたい次のようなイメージになります。
- Loopcloud:「少ない金額で、いろいろ試したい人」向け。毎月ポイントがもらえ、その範囲で気に入ったサンプルだけダウンロード
- サンプルパック:「このジャンルをずっと作り続ける」前提でガッツリ揃えたい人向け。1パックごとにまとまった金額が必要
DTMを始めたての時期は、まだ自分の作りたいジャンルや、よく使う音の傾向が定まっていないことが多いです。その状態で高価なパックをいきなり買いまくるより、まずLoopcloudで好みを探っていくほうが安全です。
どっちが向いている?タイプ別おすすめ
Loopcloudが向いている人の特徴
まず、Loopcloudが特におすすめなタイプを整理してみます。
- まだ自分の作りたいジャンルがはっきり決まっていない
- Kawaii・lofi・Future Bassなど、いろいろな雰囲気を試してみたい
- 「とりあえず今月は少額で始めたい」という気持ちが強い
- Logic ProなどDAWと連携して試聴しながら選びたい
特に、曲作りの経験が少なく、「とりあえず1曲完成させてみたい」時期にはLoopcloudがかなり心強いです。気に入ったループだけをピックアップして、すぐに曲の形に近づけることができます。
買い切りサンプルパックが向いている人の特徴
一方で、サンプルパック(買い切り)が向いているのは次のようなタイプです。
- 作りたいジャンルがかなりはっきりしている(例:Kawaii Future Bassだけ・lofiだけ など)
- 一度気に入った音は長く繰り返し使いたい
- 「このパックだけで何曲も作りたい」というお気に入りパックを作りたい
- サブスクを増やしたくなくて、支払いを買い切りにまとめたい
中~上級者になってくると、「あのパックのあのキック」「あのリード」のように、手持ちのパックに頼れるようになります。そうなった段階で、良質なサンプルパックに投資していくのもおすすめです。
実践編① Loopcloudで「まず1曲作ってみる」手順
Step1:Loopcloudに登録して、好みのジャンルを試す
ここでは、Loopcloudを使って1曲分の素材を集めるまでの流れを、できるだけ具体的に書いておきます。
- ① ブラウザでLoopcloud公式サイトを開き、右上の「Sign Up」ボタンをクリック
- ② メールアドレスとパスワードを入力し、アカウントを作成
- ③ プラン選択画面で、まずはエントリープラン(少ないポイントのもの)を選ぶと安心
- ④ アプリ(Loopcloud)をダウンロードしてインストール
- ⑤ アプリを起動し、左上の「Login」ボタンから先ほど作成したアカウントでログイン
ログインできたら、左側の「Genres」メニューから、「Kawaii」「Future Bass」「LoFi」など気になるジャンルをクリックしていきましょう。
Step2:Logic Proと連携して、曲の骨組みを作る
Logic ProとLoopcloudを連携すると、DAWのテンポに合わせてサンプルを試聴できるので、かなり便利です。
- ① Logic Proを起動し、新規プロジェクトを作成(テンポはとりあえず120〜160 BPMあたり)
- ② ソフトウェア音源トラックを追加し、インストゥルメントスロットから「Loopcloudプラグイン」を挿入
- ③ プラグインウィンドウの右上にある「Connect」ボタンがアクティブになっていれば、DAWとの連携はOK
- ④ Loopcloudアプリ側で好みのループを選び、再生ボタン(▶)を押すと、Logic Pro側の再生に同期してくれる
気に入ったループが見つかったら、Loopcloudアプリのループをドラッグ&ドロップでLogic Proのトラックに入れるだけで、すぐに「曲の骨組み」が作れます。
- ドラムループ → ドラムトラック
- コードループ → シンセ/コードトラック
- トップループやFX → 装飾用のトラック
このように、Loopcloudは「1曲分の素材を一気に集める」のがとても得意です。
実践編② サンプルパック(買い切り)を活かすコツ
Step1:ダウンロード後すぐにフォルダ整理する
サンプルパックを購入したら、ダウンロードした直後の整理がとても大事です。ここをサボると、後から「どこに入れたっけ…?」となりがちです。
- ① ダウンロードしたzipファイルを解凍
- ② Macなら「ミュージック」→「Audio Music Apps」→「Samples」など、自分用のサンプルフォルダを作る
- ③ フォルダ名は、「メーカー名_パック名_ジャンル_BPM」のように情報がわかる形にしておく
例)CompanyName_KawaiiFutureBassPack_150BPM - ④ ドラム・シンセ・FXなど、パック内のフォルダ構成がわかりやすい場合は、そのままにしておく
サンプルパックは「自分専用の楽器棚を増やす」イメージで、ジャンル・テンポごとに整頓しておくと後でとても使いやすくなります。
Step2:よく使う音には★やタグを付けておく
買い切りパックの弱点は、「気に入った音を見失いがち」なところです。これを防ぐために、次のような工夫がおすすめです。
- Finderやエクスプローラーで、よく使うサンプルのファイル名の頭に「★」や「fav_」を付ける
- Logic Proのライブラリやブラウザのお気に入り機能を使ってマークしておく
- 「Kawaii Kick」「Lofi Snare」など、ジャンル名をファイル名に追記しておく
これを続けていくと、自分だけの「鉄板サンプルコレクション」が育っていきます。Loopcloudで好きな傾向が見えてきたら、そのテイストに近いパックを買って、このコレクションを増やしていくイメージです。
よくある不安:容量・ライセンス・解約の心配ごと
Q1:PCの容量がいっぱいになりませんか?
Loopcloudの場合、クラウドにあるサンプルを必要な分だけダウンロードする仕組みなので、「とにかく全部落とす」という使い方をしなければ、容量はかなり節約できます。
- ・よく使うサンプル → ローカルに保存
- ・試しに使っただけのサンプル → プロジェクトで使わなくなったら削除
サンプルパックの場合は、パックごとの容量が大きいこともあるので、使わないパックは外付けSSDに移動しておくと安心です。
Q2:商用利用や著作権は大丈夫?
一般的なサンプルサービスやパックは、DTMでの楽曲制作・商用利用OKなものがほとんどです。ただし、「サンプルそのものを再配布する」のはNGというのが基本ルールです。
Loopcloudや購入したサンプルパックの利用規約(Terms / License)に、「再配布禁止」「単体での販売禁止」などの表記があるか、必ず確認しておきましょう。
Q3:Loopcloudを解約したら、ダウンロード済みのサンプルは?
一般的には、契約中にポイントでダウンロードしたサンプルは、解約後もそのまま使える形式になっています。(ただし、各サービスの規約に従う必要があります)
「サブスクをやめたら、曲が開けなくなるのでは?」と不安な方は、自分のPC上のフォルダにきちんとバックアップしておくことをおすすめします。
まとめ:まずはLoopcloudで「好み」を探し、必要なパックを買い足す
最後に、この記事のポイントを整理しておきます。
- Loopcloud:少額から始められて、とにかく多くのサンプルを試したい初心者向け
- サンプルパック(買い切り):ジャンルや好みが固まってきた中~上級者向け。お気に入りパックを長く使える
- まずはLoopcloudで「1曲分の素材を集めて作ってみる」経験をするのがおすすめ
- その中で特に気に入ったテイストが見つかったら、近い雰囲気のサンプルパックを買って自分の定番コレクションにする
「Loopcloud vs サンプルパック」は、どちらが絶対に正解という話ではありません。あなたの予算・作りたいジャンル・制作ペースに合わせて、柔軟に組み合わせていくのがいちばんです。
これからLoopcloudを使ってみたい方や、サンプルパック選びに悩んでいる方は、下の関連記事から、より具体的な「素材の探し方・選び方」の記事もチェックしてみてください。

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