DTM初心者向け歌詞の書き方|メロ先・コード先でも迷わない実践ガイド
こんにちは、kawaharaです。
「メロディは作れたのに歌詞が全然思いつかない…」「コード進行だけあるけど、どう言葉をのせていいのかわからない…」という悩みは、DTM初心者さんには本当によくあります。
結論としては、メロ先でもコード先でも作業を小さく分解するだけで歌詞作りは一気にラクになります。
いきなり完成した文章を書こうとせず、「テーマを決める → キーワードを出す → メロディに当てはめる」と段階的に進めるだけで、迷いが減り、作業スピードも大きく変わります。
この記事はカテゴリの基礎記事です。 今後、より応用的な歌詞術に進む前の“入り口”として使える内容になっています。
歌詞づくりの全体像|最初に「地図」を描くと迷わない
まずは、歌詞作りの全体像をつかむところから始めましょう。歌詞作りはよく旅行の計画に例えられます。
行き先を決めないまま駅に向かうと、「どこ行くんだっけ?」となりますよね。歌詞も同じで、テーマ(行き先)を決めてから、細かい言葉(ルート)を考えるほうが迷いません。
結論:まず「テーマ・視点・ざっくりストーリー」を決める
歌詞を作るとき、必ず最初に以下の3つを決めておくのがおすすめです。
- テーマ:曲が何を描くのか(失恋・夜・朝・ゲーム世界・旅行 など)
- 視点:誰の立場で歌うのか(自分・友達・第三者・キャラ視点)
- ざっくりストーリー:曲の始まり→終わりで何が起きるか
たったこれだけで、後から言葉に迷ったときも「この曲に合うか?」が判断しやすくなります。
メロ先とコード先の違いをざっくり理解する
この記事の主役であるメロ先とコード先の違いを、初心者向けにまとめるとこうなります。
- メロ先:できあがったメロディに言葉をはめていく方式
- コード先:曲の雰囲気(コード)をもとに言葉とメロディを作る方式
イメージとしては、メロ先=線路に車両をのせる、コード先=街の雰囲気を作ってから建物を置く感じです。
準備編|歌詞アイデアを貯めるメモとフォーマットを作る
いきなりDAWの前で歌詞を書こうとすると、手が止まりやすいです。まずはアイデアメモと下書きテンプレを用意しておくと進めやすくなります。
歌詞アイデアを貯めるメモの作り方
- 位置:スマホのメモアプリ → 新規メモ
- タイトル:「歌詞アイデア」など
- 書く内容:心に残った言葉・情景・会話など1行でOK
例えば「雨の日のカフェ」「終電で寝過ごした夜」「通知を何度も見てしまう」など、短文で十分。これが後の“材料”になります。
1曲分のフォーマットを用意する
次に、歌詞を書き込むための枠組みだけをあらかじめ作っておきます。
- 位置:PC → テキストエディット → 新規書類
- フォーマット例:
Aメロ:
Bメロ:
サビ:
2番Aメロ:
2番サビ:
アウトロ:
この“空欄フォーマット”に後から言葉を埋めていくので、最初はこれでOKです。
メロ先で歌詞を書く手順|メロディにぴったりハマる言葉を探す
ここからは、メロディが先にできている場合の歌詞作りの手順です。
ステップ1:まずは「ラララ」で歌う(ダミー音)
いきなり歌詞を入れようとすると詰まりやすいので、まずはラララ・ナナナのダミー音でメロディを歌ってみます。
- 位置:Logic Pro → ボーカルトラックを選択
- 操作:録音ボタン→赤丸をクリック
- 内容:メロディを「ラララ」で録音
こうすることで「伸ばしやすい部分」「言葉が詰まりやすい部分」が自然と分かります。
ステップ2:母音・リズムに合う言葉を当てはめる
次に、メロディの母音に注目しながら言葉を選びます。
- 伸ばしやすい母音 →「あ・い・お」
- 詰まりやすい → か行・さ行の連続
- 盛り上がる場所 → 感情の強い言葉を置く
例えば「幸せ」「さよなら」「大丈夫」などの強い言葉をサビの高音に置くと、感情が伝わりやすくなります。
ステップ3:ストーリーとしてつながるか確認する
Aメロ→Bメロ→サビの流れが自然かどうかをチェックします。
- Aメロ:状況説明
- Bメロ:気持ちの変化
- サビ:最も言いたいこと
「家の中を少しずつカメラがパンしていき、最後に外の景色が見える」ように、流れが自然か確認します。
コード先で歌詞を書く手順|雰囲気から逆算して言葉を作る
次は、コード進行の雰囲気から歌詞を作るコード先の手順です。
ステップ1:コードを聞きながら浮かぶ景色をメモ
- 位置:Logic Pro → ループ再生
- 操作:ループボタン → 再生
- 内容:浮かぶ言葉を書き出す(夜・雨・静けさ・優しさなど)
これで曲の「色」が決まり、世界観がブレにくくなります。
ステップ2:Aメロ/Bメロ/サビの“1行要約”を決める
いきなり全文を書こうとせず、各パートの要約(1行)だけ先に決めます。
- Aメロ:出来事の描写
- Bメロ:気づき・感情の変化
- サビ:一番伝えたい一言
ステップ3:文字数と歌いやすさを意識して調整
- 1小節6〜8文字を目安にする
- 不要な形容詞から削っていく
- 声に出して読んで違和感をチェック
仕上げ編|歌詞をもっと良くするチェックポイント
歌詞がざっくり書けたら、最後にブラッシュアップしていきます。
チェック1:声に出して読んだときに引っかからないか
- 早口になっていないか
- 同じ語尾が続かないか
- 息継ぎの余裕はあるか
チェック2:世界観がバラバラになっていないか
- 時間軸が行ったり来たりしてない?
- 現実とファンタジーが混ざりすぎてない?
チェック3:「刺さる一行」があるかどうか
サビの1行や最後の一言に“名刺代わり”の言葉を置くと記憶に残りやすいです。
DTM作業と歌詞づくりをつなぐ|Logic Proでの管理のコツ
歌詞作りとLogic Proの作業をスムーズにつなげる方法を紹介します。
方法1:テキストエディットとLogicを並べて作業
- テキストエディット → 新規書類
- ウインドウを左右にタイル表示
左で歌詞を書き、右で再生チェック。無駄な画面移動が減ります。
方法2:トラック名やマーカーで位置をわかりやすくする
- トラック名を「Aメロ歌」「サビ歌」などにする
- グローバルトラック → マーカーを設置
まとめ|メロ先でもコード先でも、手順を分ければ迷わない
歌詞作りのポイントをもう一度まとめます。
- テーマ・視点・ストーリーを決める
- メロ先:ダミー音→母音→ストーリー確認
- コード先:雰囲気→要約→文字数調整
- 仕上げ:声に出してチェック
歌詞は“いきなり完璧”を目指さなくてOK。まずは1行だけでも書いてみてくださいね。
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