【初心者向け】MacでDTMを始める方法|必要な機材とおすすめ設定

 


【初心者向け】MacでDTMを始める方法|必要な機材とおすすめ設定


こんにちは、kawaharaです。

この記事では、 Macを使って今日からDTM(デスクトップミュージック)を始めるための具体的な手順 を、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。

「DTMって難しそう」「機材がたくさん必要なんじゃないの?」と不安に感じるかもしれませんが、実は Mac本体と最低限の機材だけでスタートすることが可能 です。ここでは、難しい理論よりも「まず1曲作れるようになる」ことをゴールにして、順番にステップを追いながら進めていきます。

また、 この記事はカテゴリの基礎記事です 。DTM全体の流れをつかみたい方は、最後の関連記事から他の記事も読み進めてみてください。

先に結論をお伝えすると、 Mac一台と「オーディオインターフェイス+ヘッドホン(またはスピーカー)」、そしてDAWソフトがあればDTMは始められます 。あとは、Mac側の設定とDAWの初期設定を整えて、シンプルなフレーズを打ち込んだり録音したりするだけです。


この記事では、

  • MacがDTMに向いている理由と、最低限のスペック目安
  • DTMを始めるために揃えたい機材
  • Mac本体のDTM向け初期設定
  • Logic Proを例にしたDAWインストール~初期設定
  • はじめて1曲分のプロジェクトを作るまでの流れ

という流れで解説していきます。「キッチンの道具を少しずつ揃えて、簡単な料理から覚えていく」イメージで、一緒にDTM環境を整えていきましょう。

MacでDTMを始める前に知っておきたいポイント

まずは「本当にこのMacでDTMをして大丈夫?」という不安を解消しておきましょう。ここではなぜMacがDTMと相性が良いのかと、どの程度のスペックがあれば安心かを整理します。

MacがDTMに向いている理由

結論から言うと、MacはDTMとの相性がとても良いパソコンです。理由は大きく3つあります。

  • 音楽制作ソフトが充実している:Logic Proをはじめ、GarageBandなどApple純正の音楽制作ソフトが使えます。
  • OSとハードの組み合わせが安定している:音途切れやドライバ周りのトラブルが比較的少なく、DTM環境を作りやすいです。
  • 内蔵音源・エフェクトが高品質:特にLogic Proは、最初から多くの音源やエフェクトが入っているため、追加購入なしでもかなり作り込めます。

イメージとしては、「最初から調味料がひと通り揃っているキッチン」のようなものです。MacとLogic Proさえあれば、すぐに音楽作りを始められます。

どのMacでもOK?最低限のスペック目安

「今使っているMacで大丈夫?」という疑問も多いと思います。ざっくりとした目安は次の通りです。

  • CPU:Appleシリコン(M1 / M2 / M3)シリーズであれば基本的にOK
  • メモリ:8GBでも始められますが、余裕を持たせるなら16GBがおすすめ
  • ストレージ:最低256GB以上(サンプルやプラグインを多く入れるなら512GB以上

もちろん、スペックが高ければ高いほど同時に鳴らせるトラック数やプラグインの数は増えます。ただ、最初の1曲を作るだけなら、最新のMacであればほとんど問題なくスタート可能です。

もしスペックが不安な場合は、後から外付けSSDを増設したり、トラック数を少なめにすることで対応できます。

ここまでで、MacがDTM向きである理由と、おおよそのスペック感をつかめたと思います。次は、実際にどんな機材を揃えれば良いのかを見ていきましょう。

MacでDTMを始めるために必要な機材

次は、Mac以外に何を用意すればいいのかを整理します。ここでは「最低限これがあればOK」という基本セットと、余裕があれば欲しい機材を分けて紹介します。

まずはこれだけ揃えればOKな基本セット

結論として、以下の4つがあればDTMはスタートできます

  • Mac本体(ノートでもデスクトップでもOK)
  • オーディオインターフェイス(マイクや楽器の音を取り込む箱)
  • モニターヘッドホン(イヤホンでも始められますが、できればヘッドホン推奨)
  • DAWソフト(Logic Pro / GarageBandなど)

オーディオインターフェイスは、Macと楽器・マイクの「通訳」のような役割を持つ機材です。USBケーブルでMacと接続し、マイクやギターなどをインターフェイスに挿して音を取り込みます。

モニターヘッドホンは、音のバランスを正確に聴くための「作業用ヘッドホン」だと思ってください。普段使いのワイヤレスイヤホンでも始められますが、音の遅延やバランスを考えると、有線ヘッドホンの方が作業しやすくなります。

余裕があれば揃えたい+α機材

少し本格的にやりたい方は、次の機材も検討してみてください。

  • MIDIキーボード:ピアノの鍵盤のようなコントローラー。メロディやコードを直感的に打ち込みやすくなります。
  • コンデンサーマイク:歌やアコースティック楽器をきれいに録音したい場合におすすめ。
  • モニタースピーカー:部屋でしっかり音を鳴らして確認したい場合にあると便利。

ただし、最初の1曲を作るだけなら、MIDIキーボードやスピーカーがなくても十分です。必要になったタイミングで少しずつ買い足していくイメージで大丈夫です。

より詳しい機材選びについては「DTMに必要な機材まとめ(オーディオインターフェイス etc)」で解説していますので、合わせてチェックしてみてください。

Mac本体のDTM向け初期設定をしよう

機材が揃ったら、次はMac本体の設定をDTM向けに整えるステップです。ここを済ませておくと、音が出ない・録音できないといったトラブルを避けやすくなります。

サウンド設定で入出力デバイスを確認する

まずは、Macの「サウンド」設定で音の出入り口をオーディオインターフェイスに切り替えましょう。

  • 画面左上のAppleマーク()をクリック
  • 「システム設定」をクリック
  • 左側のメニューから「サウンド」を選択
  • 「出力」タブで、利用するオーディオインターフェイス名(例:Focusrite Scarlett 2i2 など)をクリックして選択
  • 「入力」タブでも同様に、オーディオインターフェイスを選択

ここで選択しておくことで、Mac全体の音の入出力がオーディオインターフェイスに統一されます。DAW側での設定もスムーズになります。

「オーディオMIDI設定」でサンプリングレートを整える

次に、サンプリングレートという音質の設定を確認しておきましょう。ここでは標準的な44.1kHzを例にします。

  • Finderで「アプリケーション」フォルダを開く
  • 中の「ユーティリティ」フォルダを開き、「オーディオMIDI設定」を起動
  • 左側のデバイス一覧から、使用するオーディオインターフェイスをクリック
  • 右側の「フォーマット」欄で、サンプリングレートを「44,100 Hz」に設定
  • ビット深度が選べる場合は「24ビット」を選択(あればでOK)

サンプリングレートは、「音をどれくらい細かく記録するか」を示す値です。44.1kHzは音楽制作の標準的な設定なので、迷ったらこの数値にしておけば問題ありません。

ここまでの設定をしておくことで、DAWソフトの設定を行ったときにトラブルが起きにくくなります。

DAW(音楽制作ソフト)をインストールしよう

Macの準備が整ったら、いよいよ音楽制作ソフト(DAW)をインストールします。ここでは、Macユーザーとの相性が良いLogic Proを例に手順を紹介します。

Logic ProをApp Storeからインストールする手順

Logic Proは、Mac専用の有料DAWですが、一度購入すれば長く使い続けられるコスパの良いソフトです。

  • Dockの「App Store」アイコンをクリック
  • 左上の検索バーに「Logic Pro」と入力して検索
  • 「Logic Pro」のページを開き、価格表示のボタン(購入ボタン)をクリック
  • Apple IDでサインインし、支払い方法を選択して購入を完了
  • 購入後、ボタンが「入手」→「インストール」に変わるのでクリック
  • インストールが完了すると、LaunchpadやアプリケーションフォルダにLogic Proのアイコンが追加されます

すでにLogic Proを購入済みの場合は、同じApple IDでサインインしているなら「入手」ボタンから再インストールも可能です。

Logic Pro初回起動時のおすすめ設定

Logic Proを初めて起動すると、必要な音源ライブラリのダウンロードなどの案内が表示されます。ここでは、最低限やっておきたい設定に絞って説明します。

  • Logic Proを起動し、メニューバーの「Logic Pro」→「設定」→「オーディオ」を開く
  • 「デバイス」タブで、
  • 出力デバイス:使用しているオーディオインターフェイスを選択
  • 入力デバイス:同じくオーディオインターフェイスを選択
  • 「一般」タブで、バッファサイズを128または256サンプルあたりに設定(録音時に遅延が気になる場合は数値を下げる)
  • 設定が終わったら「適用」→「OK」をクリック

バッファサイズは、音の遅れ(レイテンシ)と負荷のバランスを調整する値です。料理で例えると「一度にどれくらいの料理をまとめて作るか」の感覚に近く、数値が小さいほどリアルタイム性が高くなる代わりにMacへの負荷が増えます。

まずは128~256サンプルから始めて、問題があれば後から調整していきましょう。

はじめて1曲分のプロジェクトを作る流れ

ここからは、実際に1曲分のプロジェクトを作る流れをざっくり体験してみましょう。細かい理論よりも、「まず触ってみる」ことを優先します。

新規プロジェクトを作成する

まずはLogic Pro上で、新しいプロジェクト(曲の入れ物)を作ります。

  • Logic Proを起動し、スタート画面で「新規プロジェクト」を選択
  • テンプレートの中から「空のプロジェクト」をクリック
  • トラックタイプの選択画面で、最初は「ソフトウェア音源」にチェック
  • 入力デバイスはそのまま、チャンネル数は「ステレオ」でOK
  • 「作成」ボタンをクリック

これで、1本目のソフト音源トラックが用意された状態になります。画面下部のライブラリから好きな音色を選び、すぐに打ち込みを始められます。

ソフト音源で簡単なフレーズを打ち込む

MIDIキーボードがなくても、マウス操作だけでフレーズを打ち込むことができます。

  • 画面上部のコントロールバーから「メトロノーム」をオン
  • テンポを「120」など分かりやすい数値に設定
  • トラック領域の空白部分をCommand+クリックしてMIDIリージョンを作成
  • リージョンをダブルクリックしてピアノロールを開く
  • 鉛筆ツールで音符を配置し、再生して確認

最初は4小節のシンプルなメロディから始めてみてください。

オーディオトラックで録音してみる

ギターや歌声などを録音したい場合の手順です。

  • 左上の「+」ボタンをクリック
  • 「オーディオ」を選択
  • 入力チャンネル(例:入力1)を選ぶ
  • 「作成」をクリック
  • トラックの「R」ボタンをオン
  • 録音ボタンを押して演奏・歌を収録

音が小さい・割れる場合は、オーディオインターフェイスのGAINつまみで調整します。

完成した音源を書き出す

完成した曲をWAVやMP3として書き出す手順です。

  • メニューバーの「ファイル」→「バウンス」→「プロジェクトまたはセクション」を選択
  • 形式をWAVまたはMP3に設定
  • サンプリングレート44.1kHz・ビット深度16bit
  • 保存先を選び「バウンス」

これで、Macに1曲分の音源ファイルが保存されます。

つまずかないためのコツと次のステップ

最後に、初心者がつまずきがちなポイントと、次に進むためのステップをまとめます。

よくあるトラブルと簡単な解決方法

DTMを始めたての頃は、次のようなトラブルがよく起こります。

  • 音が出ない:Macの「サウンド」設定とLogicの「オーディオ設定」を確認。
  • 録音できない:入力デバイス・録音待機(R)・GAINを確認。
  • 音が遅れる:バッファサイズを小さく(128など)。

困ったときは、Mac → Logic → 機材の順にチェックすると原因が分かりやすいです。

次に取り組みたいステップ

1曲作れたら、次は音作り・アレンジの段階へ進みましょう。

DTMは一気に覚える必要はありません。1曲作れた成功体験を積み重ねることで、自然とできることが増えていきます。



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