Logic Proのプロジェクト管理 応用編|複数プロジェクトとテンプレを“崩さず回す”実践ガイド
こんにちは、kawaharaです。
Logic Proで曲が増えてくると、だんだん「どれが最新?」「あの音色どこで作った?」「テンプレがぐちゃぐちゃ…」みたいな“プロジェクト迷子”が起きやすくなります。
この記事では、複数プロジェクトを同時に進めても崩れない管理術と、テンプレを安全に育てていく方法を、操作手順つきでまとめます。
この記事の結論:プロジェクト管理は「作業の速さ」じゃなくて「戻れる安心感」が命です。
そのために、①フォルダと命名のルール化、②テンプレの分離、③バージョン管理(Alternative/コピー)の3つを押さえます。
前編の「1曲を作る流れ(Loopcloud)」はこちらです(制作の全体手順を先に押さえたい人向け)。
Loopcloud|実践編:実際に1曲を作る手順(ステップ別)
なぜ“応用の管理”が必要?(結論 → 理由)
結論:曲が増えるほど、管理は「整理」ではなく「事故防止」になります。
理由:プロジェクトが増えると、次の事故が起きやすいからです。
- どれが最新版か分からず、古いデータに上書きしてしまう
- 使ったサンプルや音源の場所が不明で、別PCで開くと音が鳴らない
- テンプレをいじりすぎて、次の曲で毎回やり直しになる
例えるなら、プロジェクトは「机の上の書類」です。1枚なら見つかるけど、100枚になると“ルールがない机”は一瞬でカオス化します。
まず決める:複数プロジェクト用のフォルダ設計(手順)
結論:フォルダは「曲」ではなく「運用単位」で分けると崩れません。
理由:曲単位だけで分けると、テンプレ・素材・書き出しが分散して探しづらくなるからです。
おすすめのフォルダ構成(そのまま真似OK)
結論:この3階層が安定します。
- 01_Projects(曲のプロジェクト本体)
- 02_Templates(テンプレ専用置き場)
- 03_Exports(書き出し:WAV/MP3/ステム)
- 04_Assets(共通素材:ボイス、SE、写真、歌詞など)
- 99_Archive(完成・保管用)
フォルダ名は半角英数字で統一すると、検索もしやすく事故りにくいです。
命名ルール(迷子ゼロにするコツ)
結論:ファイル名は「日付+曲名+状態」で固定します。
たとえば、下の形にすると最新版が一目で分かります。
2025-12-13_kawaii-lofi_themeA_v03.logicx2025-12-13_kawaii-lofi_themeA_PREMIX_v01.logicx2025-12-13_kawaii-lofi_themeA_MASTER_v01.logicx
ポイント:状態(v03 / PREMIX / MASTER)を名前に入れるだけで、上書き事故が激減します。
テンプレ管理:育てる用と使う用を分ける(結論 → 理由 → 手順)
結論:テンプレは「マスター(育てる)」と「複製(使う)」を分けましょう。
理由:テンプレを直に制作に使うと、毎回ちょっとずつ変化して、ある日突然“再現できない状態”になります。
手順1:テンプレの保存場所を決める
Logic Proのテンプレは、基本的に「テンプレ置き場」に保存しておくと管理しやすいです。
- 位置:Finderで
Musicフォルダ(例:~/Music/)を開く - フォルダ例:
~/Music/02_Templates/LogicTemplates/を作る
手順2:Logicでテンプレとして保存する
テンプレ化したいプロジェクトを開いた状態で、次を実行します。
- 位置:画面上部メニュー
- ボタン名:
ファイル(File)→テンプレートとして保存(Save as Template) - 設定値:テンプレ名は
Kawaii_Lofi_BaseTemplate_v01のように 用途+バージョン
もしメニュー名が環境で少し違う場合は、近い名前の「テンプレートとして保存」が該当です(Logicのバージョンで表記が変わることがあります)。
手順3:テンプレは“複製して使う”を徹底する
結論:制作開始は「テンプレを開いて即保存」ではなく、「テンプレを複製してから開く」が安全です。
- 位置:Finderでテンプレ(.logicx)を選択
- ボタン名:
複製(Duplicate) - 設定値:複製名に日付と曲名を付ける(例:
2025-12-13_themeA_v01.logicx)
バージョン管理:Project Alternativesで“別世界”を作る(手順)
結論:同じ曲の中で大きく試すときは、ファイルを増やすより Project Alternatives が便利です。
理由:1つのプロジェクト内で「別案」を持てるので、戻るのが楽で、ファイルも散らかりにくいからです。
手順:Alternativeを作成して分岐する
- 位置:画面上部メニュー
- ボタン名:
ファイル(File)→プロジェクトの代替(Project Alternatives) - 操作:
新規(New Alternative)または複製(Duplicate Alternative) - 命名:
ALT_ArrangeDrop_v01/ALT_ChillVer_v01のように用途が分かる名前
例えるなら、Alternativeは「ゲームのセーブデータ分岐」みたいなものです。怖い編集ほど、先に分岐しておくと安心です。
おすすめ運用:
- アレンジ大改造:Alternativeで分岐
- ミックスの違い(パン・EQやり直し):Alternativeで分岐
- 曲自体の方向性が別物になった:ファイルを分けて新規プロジェクト
複数プロジェクト間で“必要なものだけ”移す(Importの使い方)
結論:コピペより「Import」を使うと、配置ミスや設定抜けが減ります。
理由:トラックの構成やプラグイン設定をまとめて取り込めるからです。
手順:別プロジェクトからトラックを取り込む
- 位置:取り込み先のプロジェクトを開く
- ボタン名:
ファイル(File)→インポート(Import)→Logicプロジェクト(Logic Projects) - 操作:取り込みたい .logicx を選ぶ
- 設定値:必要なトラック(例:Drums、Bass、Vocal FX Bus)だけチェック
ここでのコツは、「全部持ってくる」より「型(必要トラック)だけ持ってくる」です。不要なトラックまで増えると、結局迷子になりやすいです。
素材・音が鳴らない事故を防ぐ:Assets設定とプロジェクトの整理
結論:プロジェクトを“引っ越し耐性”にするには、AssetsとClean Upが効きます。
理由:サンプルや録音ファイルが外部に散らばると、別PCや数か月後に開いたときに参照切れが起きるからです。
手順1:Assetsで「プロジェクト内にコピー」を意識する
- 位置:画面上部メニュー
- ボタン名:
ファイル(File)→プロジェクト設定(Project Settings)→アセット(Assets) - 設定値:可能なら プロジェクト内へコピー 系のチェックをON(表記は環境で差があります)
設定項目の名前が少し違って見えても、「オーディオファイルをプロジェクトにまとめる」意図のチェックがあれば、それが狙いどころです。
手順2:不要なファイルを減らす(Clean Up)
- 位置:画面上部メニュー
- ボタン名:
ファイル(File)→プロジェクト管理(Project Management)→クリーンアップ(Clean Up) - 操作:使っていないオーディオやテイクを整理して、容量と混乱を減らす
例えるなら、Clean Upは「旅行カバンの圧縮袋」です。入れっぱなしの不要物を減らすと、探し物が一気にラクになります。
テンプレと書き出しを分離する:Exports運用(実践)
結論:書き出しは「プロジェクトと別フォルダ」に集めると、提出・アップロードが秒速になります。
理由:完成版だけをまとめておくと、YouTube用やAudiostock用に探し直さなくて済むからです。
手順:書き出しファイルの命名テンプレ
- WAV(マスター):
2025-12-13_themeA_MASTER_24bit.wav - MP3(共有):
2025-12-13_themeA_REF_320.mp3 - ステム(パラデータ):
2025-12-13_themeA_STEMS_drums.wavのように末尾にパート名
ポイント:MASTER と REF を分けると、「どれを提出すべき?」が即決できます。
よくある失敗と回避策(チェックリスト)
結論:失敗は“仕組み”で潰せます。気合いで覚えようとしなくてOKです。
失敗1:最新版が分からない
- 回避:ファイル名に
v01/v02、またはPREMIX/MASTERを必ず入れる - 回避:大改造は Project Alternatives で分岐
失敗2:別のMacで開くと音が出ない
- 回避:Assetsで「プロジェクト内にまとめる」意識
- 回避:必要ならステム書き出しも残しておく(音の保険)
失敗3:テンプレが壊れて毎回リセット
- 回避:テンプレは「マスター」と「複製」を分ける
- 回避:テンプレを更新したら
v01 → v02と番号を進める
まとめ:複数プロジェクトでも崩れない3原則
最後に、今日の内容をギュッとまとめます。
- 原則1:フォルダと命名を固定して、最新版の判断を自動化する
- 原則2:テンプレは「育てる用」と「使う用」を分ける
- 原則3:大きな変更はAlternativeで分岐して、戻れる安心を作る
管理が整うと、制作スピードも上がります。なぜなら「探す時間」と「やり直し」が減るからです。

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