DTM初心者の“あるある失敗”を最短で解決する対処ガイド(チェックリスト付き)
こんにちは、kawaharaです。
DTMって、はじめのうちは「頑張ってるのに音が出ない」「書き出したら小さい」「なぜかモヤっとする」が連発しがちです。
でも大丈夫です。DTMの失敗は、だいたい“決まった場所”で起きるので、ポイントを押さえるだけで一気にラクになります。
概要:この記事でできるようになること
この記事は、DTM初心者がつまずきやすい失敗を「結論 → 理由 → 手順 → まとめ」で整理して、すぐ直せるようにした実践ガイドです。
この記事はカテゴリの基礎記事です(DTM全体で共通する「事故ポイント」をまとめています)。
- 音が出ない・録音できないの最短チェック
- 音割れ・音量がバラバラを整える方法
- ミックスが濁る原因の見つけ方
- テンポ・キーが合わないときの直し方
- CPUが重いときの現実的な対処
- 書き出しの事故(小さい/無音/片チャンネル)を防ぐ
例えるなら、DTMは“料理”に近いです。火加減(音量)、味付け(EQ)、盛り付け(アレンジ)のどれかがズレると「なんか微妙」になります。
このページをチェックリストとして使えば、同じ失敗を繰り返しにくくなります。
失敗1:音が出ない・録音できない
結論:「出力先」「入力先」「ミュート/ソロ」「モニター」の4点を順番に見れば、ほぼ解決します。
理由:DTMの“無音”は、だいたい音の通り道(ルーティング)がどこかで途切れているだけだからです。
手順:まず最短で確認するチェック(どのDAWでも共通)
- 1)マスター(Stereo Out)のメーターが動くか確認(動かないならトラック側の問題)
- 2)トラックがミュートになっていないか(Mボタン)
- 3)別トラックがソロになっていないか(Sボタン)
- 4)トラックの出力先が「Stereo Out / Master」になっているか
- 5)オーディオ録音なら入力先が正しいか(Input 1/2など)
- 6)モニター設定(Input Monitoring / Iボタンやモニターアイコン)がオンか
- 7)インターフェイスの音量(MONITORつまみ)とOSの出力が一致しているか
手順:Logic Proの場合(具体的な場所・ボタン名)
- 設定の場所:上部メニュー Logic Pro → 設定(Settings) → オーディオ(Audio)
- 確認する項目:出力デバイス(Output Device)と入力デバイス(Input Device)
まとめ:音が出ないときは焦って設定をいじる前に、「メーターが動くか」→「ミュート/ソロ」→「入出力」の順で確認するのが最短です。
失敗2:音が割れる(クリップ)・うるさすぎる
結論:まずは音量の上限ルールを決めると、音割れとミックス崩壊が止まります。
理由:DTMは“足し算”が積み重なります。各トラックがちょっとずつ大きいだけで、マスターが簡単に赤くなります。
手順:初心者におすすめの音量ルール(目安の設定値)
- トラック単体:ピークが-12dB〜-6dBあたりに収まるようにする
- マスター(Stereo Out):制作中はピークが-6dB前後になるように余裕を残す
- 赤(0dB)に当たったら:まずマスターを下げるのではなく、原因トラックのフェーダーを下げる
- 歪みが出る例:キック+ベース+シンセが同時に鳴る場所で一気にピークが跳ねる
手順:Logic Proで「どこが原因か」を見つける方法
- 位置:ミキサー(Mixer)で各トラックのメーターを見る
- ボタン名:必要ならトラックをSoloして、歪む音(特に低音)を特定する
- 設定値の目安:まず原因候補のトラックフェーダーを-3dB〜-6dB下げて変化を確認
まとめ:音割れは「技術」というより交通整理です。全員が同時に改札を通ろうとすると詰まるので、音量に余白を作るだけで一気に安定します。
失敗3:ミックスが濁る(モヤモヤする・抜けない)
結論:「低音の渋滞」を解消すると、いきなりクリアになります。
理由:濁りの多くは、不要な低域が重なっている状態です。見た目はキレイでも、耳には“曇りガラス”みたいに聞こえます。
手順:まずやるべき「整理の順番」(実践優先)
- 1)音量バランスを先に整える(EQより先)
- 2)低域が不要な楽器にローカット(ハイパス)を入れる
- 3)キックとベースの住み分けを作る(同時に鳴る帯域を減らす)
- 4)リバーブをかけすぎていないか確認(空間が濁りやすい)
手順:ローカット(ハイパス)の目安(設定値例)
- ボーカル:80Hz〜120Hzあたりから(声質で調整)
- パッド/シンセ:120Hz〜200Hzあたりから(低音担当じゃないなら思い切る)
- 効果音/環境音:200Hz〜400Hzあたりから(“雰囲気”は中高域でも作れる)
- 注意:キック/ベースは低域担当なので、ローカットは基本しない(必要なら軽く)
もし「EQがよく分からない…」なら、先にミックスの全体像を押さえるのがおすすめです。
関連記事:Logic Pro ミックス入門|EQとコンプの基本
関連記事:Logic Proでミックスの基本
まとめ:ミックスが濁るときは、まず低音の整理です。EQは“魔法の杖”ではなく、片付け用の掃除機だと思うと上手くいきます。
失敗4:ループが噛み合わない(テンポ・キーが合わない)
結論:素材がズレるときは、まずプロジェクトのBPMと素材のテンポ/キーを一致させるのが最優先です。
理由:テンポが違う素材を無理に並べると、見た目は合っても“ノリ”が崩れます。キーが違うと、コードに当たって不協和音になりやすいです。
手順:テンポが合わないときの最短ルート
- 1)曲のBPMを決める:先にプロジェクトBPMを固定(例:90 / 120 / 150)
- 2)素材のBPMを見る:Loop素材の表記(例:100 BPM)を確認
- 3)タイムストレッチ:素材をプロジェクトに合わせて伸縮(まずは“自然に聞こえる範囲”で)
- 4)違和感が残る場合:無理に伸縮しすぎず、近いBPMの素材を選び直す
手順:キーが合わないときの対処(設定値例)
- 1)曲のキーを決める:例:F minor / C majorなど
- 2)素材のキー表記を確認:例:Gmなど
- 3)ピッチを移動:半音単位で合わせる(例:Gm→Fmなら-2半音)
- 4)注意:ピッチを大きく動かすと音が不自然になりやすいので、まずは±2半音くらいを目安に
Loopcloudを使っている場合は、テンポとキー合わせが作業の快適さに直結します。
関連記事:Loopcloud|素材のテンポ・キー合わせ(初心者向け)
まとめ:素材が噛み合わないときは、腕の問題ではなく前提条件(BPM/キー)の不一致がほとんどです。まずは同じ土俵に乗せるのが勝ち筋です。
失敗5:CPUが重い・再生が途切れる
結論:音源を増やしすぎる前に“軽量化の手順”を知っておくと、制作が止まりません。
理由:重い音源や高負荷プラグインは、PCにとって“同時に走らせるアプリが増えすぎた状態”になります。制作中に限っては、音質より安定が大事な瞬間もあります。
手順:まず効く順(初心者向けの現実的対処)
- 1)バッファサイズを上げる:録音しない作業中は256〜1024へ
- 2)重いプラグインを一時停止:リニアフェイズEQ、重いリバーブ、重いマルチバンド系など
- 3)フリーズ/バウンス:ソフト音源をオーディオ化して負荷を下げる
- 4)トラックを整理:使っていないトラックを非アクティブ、不要なテイクを削除
- 5)最終手段:プロジェクトを複製して「軽量作業用」と「仕上げ用」に分ける
手順:Logic Proの具体例(位置・設定)
- 位置:上部メニュー Logic Pro → 設定(Settings) → オーディオ(Audio)
- 設定値:I/Oバッファサイズを256→512→1024の順で試す(録音時は小さめ、編集時は大きめ)
- 位置:ミキサーで負荷の高いチャンネルストリップを見つける(プラグインを一時的にオフ)
CPUの件は、Logic Proに特化した対処もあります。
まとめ:CPUが重いときは「気合で耐える」ではなく、制作フェーズに合った設定に切り替えるのがコツです。録音と編集は最適解が違うと覚えると迷いにくいです。
失敗6:書き出したら小さい・無音・片方だけ
結論:書き出し事故は、書き出し範囲(ループ/サイクル)と出力先(マスター/バス)を確認すれば防げます。
理由:DTMは音が複数のバスを経由します。どこを“出口”にしているかがズレると、音が消えたり小さくなったりします。
手順:書き出し前チェック(共通チェックリスト)
- 1)書き出し範囲:曲全体が入る範囲を指定(サイクル/ループ範囲が短いと途中で切れる)
- 2)マスターのメーター:再生中に動いているか(動いていないならルーティング事故)
- 3)マスターにリミッター:制作中は無理に上げず、まずは余裕のある音量で書き出し
- 4)片チャンネル:パンが極端になっていないか、モノラル化で消えていないかを確認
手順:Logic Proの書き出し(ボタン名・設定値の例)
- 位置:上部メニュー ファイル(File) → バウンス(Bounce) → プロジェクトまたはセクション(Project or Section)
- 設定例:用途がYouTubeなら、まずはWAV 24bitで書き出してから変換すると安心
- 設定例:ノーマライズは迷ったらオフ(意図しない音量変化を避ける)
- 注意:「セクション(Section)」が短いと、書き出しが途中で終わります
書き出しは“最後の関門”なので、専用ガイドも用意しています。
関連記事:Logic Pro|書き出し設定(WAV/MP3/YouTube用)の完全ガイド
まとめ:書き出し事故は、だいたい「範囲」と「出口」です。書き出し前に曲の全体が鳴るかを一度再生して、マスターが動くのを確認すると安全です。
失敗7:作業が進まない(同じ8小節を無限にいじる)
結論:「完成の型」を先に決めると、迷いが激減します。
理由:DTMは選択肢が多いぶん、地図なしで森に入ると迷子になりやすいです。先に“ゴールの形”があると、必要な作業だけを選べます。
手順:進まないときの「最短の前進」テンプレ
- 1)構成だけ先に置く:Intro / A / B / Drop / Outro など、無音でもOKで並べる
- 2)8小節を複製:同じフレーズを“曲の長さ”まで先に引き伸ばす
- 3)差分を入れる:2小節ごとに「引く」「足す」「フィルを入れる」など1つだけ変える
- 4)締切を決める:今日は“構成だけ完成”、明日は“音色だけ”のように分割する
ここは別記事でさらに具体例を出しています(止まりやすい人ほど効きます)。
関連記事:DTM初心者|8小節ループ脱出!曲を最後まで作る方法
まとめ:進まないときは、才能の問題ではなく工程の問題です。まずは形(構成)を作ると、安心して音を磨けます。
まとめ:DTMの失敗は「チェックリスト化」で最強になる
最後に、今日の内容を一発で見返せる形にまとめます。
- 音が出ない:メーター → ミュート/ソロ → 入出力 → モニター
- 音が割れる:トラック単体 -12〜-6dB、マスターは制作中 -6dB目安
- 濁る:低域の整理(ローカットの目安を使う)
- 噛み合わない:BPMとキーを先に一致させる(無理な変換は避ける)
- CPU:バッファUP → 重いプラグイン停止 → フリーズ/オーディオ化
- 書き出し:範囲(Section)と出口(Master/Bus)を確認
失敗は悪者ではなく、上達の目印です。次に同じ壁が来たとき、この記事を見れば最短で復帰できます。

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